速読法上達のコツ・・・整理の大切さ

速読法を学ぶにあたっても上達のための様々なコツがあり、教室によっても色々な方法を奨励していることと思います。ここではひとつ、整理するという事について述べてみましょう。因みにここで言う整理とは、速読法によってインプットされる情報というソフト面での整理と、手にとって読む本というハード面での整理、双方を指します。

まず、情報の整理という、頭の中での整理について。人の能力の1つに、「忘れる」という機能があります。これを敢えて能力というのには、きちんとしたわけがありますが、ここでゆっくり述べる内容では無いので、ここでは割愛します。この、忘れるという才能があるために、人間の脳はせっかく得た情報も次々と消えていくようになっているのですが、記憶のシステムは重層的にできており、情報は繰り返して思い出し、反芻(はんすう)することで、仮の置き場からだんだん奥の確実な倉庫へと移動させる事ができます。復習が大切で、一夜漬けが身につかないという道理です。

速読法において、書物からある情報を得たとしても、読みっ放しにしておけば、記憶は自然と忘れられていくのは当然のことといえるでしょう。決して、速度を上げて読んだから忘れやすいというわけではないのです。速読法においても、読んだ情報をきちんと記憶しておきたい場合には、通常の読書や学習法と同様、読んだ後にその内容を反芻する事が大切です。読んだ直後に今読んだ内容をイメージする習慣、学習であれば、さらに何度かイメージしなおす習慣をつけるのは大切な事です。

速読法における情報整理に関連して、もう1つ有効な方法が、一度読みかけた本を読み継いでいく時の、ちょっとしたテクニックです。ただ単純に、続きから読むのではなく、これまでに読み終えた部分について、ごくおおまかで良いので、一瞬目を通して整理をしてから読み出すのです。方法は色々ありますが、例えば目次を利用してこれまでの内容を記憶の中に想起させ、同時にこれから読む目次をざっと見てから続きを読み始める方法。参考書などであれば、既読箇所の付箋やアンダーラインを見渡してから次へ進む方法。さらに小説などの場合なら、これまで読んだページをめくりながら、見出しや内容の拾い読みをして物語の世界に自分を引き入れ、これまでの内容を簡単に思い起こしてから続きを読むのです。

これらの方法は、一見、面倒で無駄なように見えますが、新しく読み継ぐ内容に対して、これまでの内容を頭の中で整理する作業は、同時にこれから読む内容へのスムーズな導入となって、中断された読書が1つの流れに融合されることで、最終的には内容の理解にとっても読書スピードにとっても、有利な状況を作ってくれるのです。

最後に、これは蛇足となりますが、整理は頭の中だけでなく、室内の本についてもきちんと行うに越した事はありません。速読を行うようになると、1日の読書量が格段に増えますから、尚更本の整理は大切です。せっかく速読で素早く資料を抽出できても、肝心の本を探すのに手間取っていては、元も子もありません。


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